ウレタン系接着剤

技術紹介

ウレタン系接着剤とは

ポリイソシアネートとポリオールの付加反応(ウレタン化反応)を利用して接着する「反応型接着剤」です。 ウレタン樹脂特有のミクロ相分離構造を制御することで、強靭性・柔軟性のコントロールが可能です。 各種被着体への密着性に優れ、特に極性基を有する被着体に対し高い接着性を示します。

ウレタン系接着剤の使用イメージ

ミクロ相分離構造

ウレタン系接着剤の最大の特徴であるミクロ相分離構造は、「ハードドメイン」と「ソフトドメイン」の2相からなります。 「ハードドメイン」:ウレタン分子鎖の”ハードセグメント”(・・・水素結合による凝集エネルギーの高いウレタン結合)により構成 「ソフトドメイン」:ウレタン分子鎖の”ソフトセグメント”(・・・凝集エネルギーの低いメチレン鎖、エーテルおよびエステル結合)により構成 ミクロ相分離構造の制御によって、多様な樹脂物性を付与できます。

ウレタン系接着剤のミクロ相分離構造

反応型接着剤におけるウレタン系接着剤の特徴

反応型接着剤にはウレタン系接着剤に加え、エポキシ系、アクリル系など多くの種類が存在します。ウレタン系接着剤の強みは、一言で言うと「しなやかさ」です。他反応型接着剤と比較して応力緩和性、耐衝撃性、低ヒケ性に特徴があります。接着性は、特に樹脂材料に対して優れた接着性を示します。

ウレタン系接着剤の耐衝撃性試験

ウレタン系接着剤の用途展開

当社ウレタン系接着剤の展開例を示します。当社のウレタン系接着剤は自動車用FRP、CFRPの接着をはじめ、多様な分野において30年以上の実績があります。強靭性・柔軟性を制御し、用途に応じた接着剤を提案できる点がウレタン系接着剤の最大の魅力といえます。

分野 用途 使用基材
自動車 スポイラー CFRP/CFRP
カバートップ GFRP(SMC)/GFRP(SMC)
エンジンフード GFRP(SMC)/GFRP(SMC)
成形天井 不織布/金属
ルーフ CFRP/電着塗装鋼板
ドア GFRP(SMC)/電着塗装アルミ
シフトノブ 塩ビ/メッキ処理鋼板
車輛 バストランクリッド GFRP/電着塗装鋼板orGFRP
保冷車の扉 アルミ/合板
新幹線内装(天井) GFRP/アルミ
住宅 設備 浄化槽 GFRP/GFRP
ユニットバス ポリエステル樹脂/ABS
キッチンカウンター ポリエステル樹脂/SUS
建築 設備 パネル水槽 GFRP/AES
自動ドア ガラス/アルミorスチール
外装パネル 塗装鋼板/ロックウール
プール GFRP/GFRP
船舶 FRP製漁船 GFRP/GFRP
レジャー ウォータービーグル GFRP/GFRP
その他 複写機部品 ウレタン/鋼板

 

当社接着剤のご紹介

株式会社イーテック(E-TEC)

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